一度にひとつずつ
CGアニメーションであっても、原点は手描きのアナログアニメーションです。動きをどう分解していくのか、その基本的な考え方が身に付いてないと、ただ数値を入力するだけのメリハリのないモーションになってしまいます。
ときどき、基本に立ち返るためにも、この「アニメーターズサバイバルキット」を読むことがあります。剥がれ落ちそうなページが幾つかあるほど、もう何回も何回も読んだハズなんですが、未だに時間が止まったかのように見入ってしまいます。
こんな一節があります。
「アニメーションはシンプルな作業の積み重ねだ。やることは一度にひとつである。山ほどのこの上なくシンプルな作業を、一度にひとつずつ段取り良くこなして、結び合わせていく仕事、これがアニメーターの役割だ。」
コツコツ、コツコツ。どんなに処理速度の速いPCを使おうが、動きを付けていく段階では“一度にひとつ”です。
だから、この途方もない沼に足を踏み入れるまで、なかなか覚悟が決まらないことがあります。ロールアニメーションにおいては、実作業に入る前の段階の方が長いかも知れません。
それでも、ひとたびキャラクターの“骨”に触れてしまったら最後、加速度的にキーイングしてしまうのでした。アニメーターの仕事は時間の中で展開します。静止画を別次元へ転送し、すべての作業が結び合わさったとき、キャラクターに命が吹き込まれるのです。自分にとっては至福の瞬間です。
この本を読んでいると、時間を少し遡り、作業に忙殺されて、てんてこ舞いな自分を俯瞰で見ることができます。てんてこ舞いの自分を見てる“自分”は妙に落ち着いて、穏やかです。いっぱいいっぱいのときには見えないことがたくさんあると思います。でも、そこでステップを端折ったり、近道を通ってしまうと、結果は相応のモノでしかありません。地味で大変で山ほどの仕事でも、最後はやっぱり「一度にひとつずつ」に軍配が上がると信じたいです。
ときどき、基本に立ち返るためにも、この「アニメーターズサバイバルキット」を読むことがあります。剥がれ落ちそうなページが幾つかあるほど、もう何回も何回も読んだハズなんですが、未だに時間が止まったかのように見入ってしまいます。
こんな一節があります。
「アニメーションはシンプルな作業の積み重ねだ。やることは一度にひとつである。山ほどのこの上なくシンプルな作業を、一度にひとつずつ段取り良くこなして、結び合わせていく仕事、これがアニメーターの役割だ。」
コツコツ、コツコツ。どんなに処理速度の速いPCを使おうが、動きを付けていく段階では“一度にひとつ”です。
だから、この途方もない沼に足を踏み入れるまで、なかなか覚悟が決まらないことがあります。ロールアニメーションにおいては、実作業に入る前の段階の方が長いかも知れません。
それでも、ひとたびキャラクターの“骨”に触れてしまったら最後、加速度的にキーイングしてしまうのでした。アニメーターの仕事は時間の中で展開します。静止画を別次元へ転送し、すべての作業が結び合わさったとき、キャラクターに命が吹き込まれるのです。自分にとっては至福の瞬間です。
この本を読んでいると、時間を少し遡り、作業に忙殺されて、てんてこ舞いな自分を俯瞰で見ることができます。てんてこ舞いの自分を見てる“自分”は妙に落ち着いて、穏やかです。いっぱいいっぱいのときには見えないことがたくさんあると思います。でも、そこでステップを端折ったり、近道を通ってしまうと、結果は相応のモノでしかありません。地味で大変で山ほどの仕事でも、最後はやっぱり「一度にひとつずつ」に軍配が上がると信じたいです。
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